人に貸している家、 「自分が住みたいから出て行ってもらう」 ってできますか?
2026-03-15
・持っている戸建てやマンションを人に貸している
・息子夫婦を住まわせたい
・自分たちが住みたい
・売却したいので空き家にしたい
このような理由で
「借主に退去してもらえますか?」
というご相談。
結論から言います。
かなり難しいです。
ほぼ無理、と考えてください。
なぜ難しいのか?
日本には「借地借家法」という
借主を強く守る法律があります。
貸主から退去を求めるには「正当事由」が必要です。
では、その正当事由とは何か?
代表的なのは次のようなケースです。
・建物の老朽化や建て替え
・借主の重大な契約違反(家賃滞納など)
・貸主側の自己使用の必要性
「自己使用」なら大丈夫?
ここが誤解されやすいところです。
「自分が住みたい」
「子どもに住ませたい」
これだけでは、正当事由としては弱いのです。
裁判レベルで争う場合、
「この家を使えなければ、自分は住む場所がない」
というほどの切迫性が求められます。
つまり、
「将来使う予定」
「息子夫婦に住ませたい」
この程度では
認められない可能性が高いのです。
つまり一度、普通借家契約で貸してしまうと、“将来、自分が使いたいときに使えない”
人に貸すことは、このリスクを同時に背負うことになります。
「とりあえず貸しておこう」
は、意外と重たい決断なのです。
リスクを回避する方法はある?
あります。
それが「定期借家契約」です。
これは、
・契約期間が満了すれば必ず終了
・貸主に正当事由は不要
という仕組みです。
たとえば
「5年間だけ貸す」
と決めれば、5年後に確実に返ってきます。
ただしデメリットもある
借主の立場からすると、「長く住めない物件」になります。
そのため、
・家賃はやや安め
・礼金も低め
・借り手が付きにくい場合もある
という現実があります。
不動産は“今”だけで決めない
売るか、貸すか。
どちらも選択肢です。
しかし重要なのは、「将来どうしたいか」まで考えたうえで契約形態を選ぶことです。
・将来子どもが戻る可能性は?
・自分たちが住み替える可能性は?
・相続後に売却する予定は?
ここを考えずに貸すと、
後で身動きが取れなくなります。
資産をどう活かすか。
売るのも戦略。
貸すのも戦略。
だからこそ、
最初の設計が重要です。
そのための相談相手として
私たち不動産のプロがいます。


