第287回 値段を下げるときも納得して下げたい



第287回 値段を下げるときも納得して下げたい

■ポッドキャスト(音声)で聞く⇒《音声再生ページ》 今回はですね、ある事例のお話をしたいと思います。 そのお客さんはですね、大阪のあるマンションの売却について私に相談があったんですね。 このマンションの売却がなかなか決まらない、売れないってことで相談だったんですけども。ちょっとこの物件を調べてみますと、こんな事が分かったんです。 このお客さんのマンションには、現在4室売りに出してる部屋がありました。 その価格については、1290万の部屋。 そして、私の相談してきてる方の部屋がですね1330万円。 あとは、1350万円、1395万円という事で、下はですね1290万円、上は1395万円。約100万円の差の中に4件の物件があるという状況だったんですねえ。 なかなか売れないということで「値段を下げようかな。どうしようかなあ。」ってことでお悩みだったんですけども。非常にこの問題難しいんですよ。 と言いますのは、4件売りに出てて4件ともなかなか売れてないんです。 と言うことは、4件とも値段が高いという訳ではない。 どういう事かと言うと、4件あって4件とも動きがない。 値段の差がほとんどないという事は、そもそも現在その物件に対する需要が非常に厳しくなってるということになります。 ですので、このお客さんは「じゃあ、どうやったら売れるかなあ」っていうことを言われたんですけども。 これ単純に下げるとなったらまた難しいんですね。 と言いますのは、今現在一番安い金額で売ってるのが1290万円、お客さんの物件は1330万円。 じゃあ、例えばこれを「私の部屋を一番安くしましょう」という事で、1280万円にもししたとしますよね。ただ言いたいのは、同じ広さ同じマンションの4室。 今まで、1290万の部屋があって、次1280万円値下がりしたからと言って飛びつくかと言ったら飛びつかないんですよ。 何故かと言いますと、既に1200万円台後半の人は、この物件4件ともチェックしてる訳ですね。 ですから、極端に値段がですね下がらない限りは、そう目立つ値下げにもならないという事になってきます。 依って、どういう風に考えるかと言うと、売主さんとして年間のこの物件を維持するのにかかってる費用、これがいくらか。 その維持費を先払いするつもりで一気に値段を下げるっていうことが考えられる訳ですね。 ちなみにこのマンションなんですけども、年間の維持費が大体50万円ぐらいです。 となりますと、もし50万円値段を下げて早く売れれば、それは結果として一年以内に売れたら得したという事になる訳ですね。 100万円下げるとしたら50万円×2ですから、ちょうど1年、2年以内に売れれば値段を下げて得をしたという事になる訳ですね。 そういう意味では、非常にこの値段を下げる幅というのは厳しいんです。 ただ、この値段を下げるということになっても、先程言ったような計算をした上で下げるのか。不動産屋さんに言われるままに下げるのか。これは大きな違いがある訳ですよね。 ですから、皆さんもマンションの値段を下げる時、特に競合が多くてあまり下げても意味がないんじゃないかという時でもですね、そういった場合であればあるこそ、そういった毎月の維持費等を計算して「年間でいくらぐらいの費用がかかるのかな。 じゃあ、その分先払いしたつもりで値段を下げよう。」ってことで値段を下げていく。 そして、早く勝負を決めていくということをですねして頂くと、納得して値段を下げることができると思いますので、是非ですね皆さんマンションを値段を下げる時は年間の維持費、こういう事を注目した上で値段調整していって頂きたいと思います。


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